大学受験で宅浪(自宅浪人)した経験談。失敗を踏まえて考える宅浪の心得とは…

無職になって平日の昼間にフラフラしていると、浪人生時代を思い出しす。

浪人…経験ある人も結構いると思うのですが、私の場合は浪人生の中でも、少し特殊な宅浪=自宅浪人でした。

自宅浪人とは、予備校に通わず、独学で大学受験に臨むことです。

今考えると、わりとレアな経験でした。

折角なので、どんな浪人生活だったか、記事にしてみたいと思います。

30代前半の私の体験談なので、今から15年くらい前、2000年代前半の頃の話です。

現在とはいろいろ違う部分もあるかと思うので、あしからず・・・

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結論から先に言うと、大学受験失敗しています…

一番最初に書きますが、私、大学受験は失敗しています。

現役時代も浪人時代も。

第一志望には届かず、第二も第三もダメで、滑り止めで受けた大学に進学しました。

つまり、ここから始まるのは、自宅浪人失敗経験談です。

そのあたりを踏まえて、お読み下さい。

我ながら、ツッコミどころ満載です。

浪人に至るまでの経緯

私のスペックとしては、

・公立の進学校を普通の成績で卒業。(学校のレベルは中の上くらい。)

・現役時代は、大手ではない超個性的な予備校に何故か通った。

私立文系。

浪人してでもいいので、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)くらいのレベルの大学に行きたい。

定期テストの成績は比較的良くても、模試などの成績はイマイチなタイプ。

・とにかく要領が悪い。

そんな感じです。

上昇志向がわりと強かったのと、中学までは比較的頭が良かったせいで学力レベルはまぁまぁだという自己認識があったため、現役で無理なら浪人すれば…と、あっさり浪人を決意。

というか、受験の段階から半分現役合格は諦めてたクチでした。

(今改めて思いますが、こんなの絶対ダメです。甘いです!)

現役時代には予備校に通っていたのですが、超個性的な学校で、その予備校に通ったことを後悔していました。

時代錯誤のスパルタ予備校で、予備校で講師に怒られないための勉強をし続けてた、みたいな感じだったんですよね。

だから、もう1年自分の思った通りに勉強したら、自分の志望するレベルの大学に合格するんじゃないかと思っていました。

たとえ、予備校に行かないとしても。

ちなみに、親はもう1年予備校に行かせるお金はないけど、それでもいいなら浪人すればいいんじゃない?というようなスタンスでした。

無関心というか、子どものやりたいようにさせてくれたというか…

まぁ、その方が良かったんだけど。

そんな訳だったので、現役で落ちたーという悲しみも実はあまりなく(今思うと、そこが我ながら腹立たしい。)ゆるっと自宅浪人生活に入ったのでした。

勉強と同時にアルバイトも始める。

浪人生活に入った私は、早速アルバイトを探しました。

早速というのもおかしな話ですが。

理由は2つ。

①高校を卒業した身としては、流石に親からはお小遣いをもらえないなーと思っていたから。

②朝から晩まで1年中、孤独に猛勉強するなんて無理。効率も上がると思えないし、精神的に病みそうだなと思ったから。

浪人中バイトするなんてあり得ないという意見もあると思いますが、私は個人的にはダメではないと思います。

宅浪の場合は特に。

宅浪の一番の敵は孤独とどう付き合うか?だと思うので。(詳しくは後述します。)

①のお金の問題も、貧乏までは行かないけど余裕はない我が家の状態を見ていれば仕方がない感じでした。

ちなみに、どのくらいの経済レベルかというと、普段の生活には困らないけど、子どもの大学の学費は出せないというレベルでした。(私も妹も奨学金で大学通いました)

話を戻しますが、アルバイトはパン屋さんでの仕事を選びました。

接客業やってみたかったから。

高校時代は年賀状の仕分けのバイトくらいしかしたことがなかったので、人生初の接客業でした。

そのパン屋さんは、大手のチェーン店とかではないのですが、地元ではわりと有名で人気のパン屋さん。

ものすごく忙しかったです。

今考えると、初接客業バイトとしては難易度高めだったなと思います。

接客初体験&もともと要領の悪い私にとっては苦労が多くて…

怒られてばっかりでした。

とはいえ、慣れると楽しくもありました。

周りは年上の主婦の人ばかりだったけど、みんな本当にいい人ばかりでしたし。

そんな感じで楽しくバイトもやり、お小遣いも自力で稼ぎつつ、当然のことながら受験勉強もするという生活を受験期前半はしていました。

自宅浪人、前半の生活(4~11月)

パン屋さんでのバイトは、週3、4くらいで、時間は9時か10時~14時か15時、というようなシフトが多かった気がします。

バイトがある日は、バイト以外の時間は家で勉強していました。

バイトがない日は、図書館か公民館の自習室で1日勉強するようにしていました。

1日と言っても、朝の9時半から夕方5時まで。

自転車で20~30分かけて行っていました。

丸1日あっても、自宅ではどうしてもはかどらなかったので。

と言っても、自習室に行っても、集中出来なくなると、図書館で本を見たり、周囲をブラブラしたりしていましたが…

そんなんだから落ちるんだよね、まったく。

実際、宅浪生活前半の私は危機感というものがあまりありませんでした。

いや、勉強自体は毎日やっていたと思います。

宅浪だと、生活リズムも乱れて自堕落になって勉強もせず…というケースもあると聞きますが、私はそんなことはありませんでした。

でも、だからと言って、ものすごく集中して猛勉強する、というような感じでもありませんでした。

また、志望校に合格するための適格な勉強法も出来ていなかったと思います。

売れている参考書と通信教育をとりあえずこなす日々…

毎日マイペースに勉強し続ける、でも1人でやってるから集中出来なくなることも多い、危機感もない…

一言で言うとそんな感じでした。

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自宅浪人、後半の生活(12~2月)

パン屋さんのバイトをしていたのは11月まででした。

流石に受験が近づいてからはバイトを辞めて、受験勉強一本に。

そうなると、バイトに行っていた時間も、図書館か公民館の自習室に…となりそうですが、家で勉強する日と外で勉強する日は半々くらいだったような気がします。

この頃からは流石に多少の危機感はあったと記憶しています。

ここで、程良い危機感を感じて猛勉強に励む…という展開になれば良かったと思うのですが、私の場合はそうはなりませんでした。

模試の成績なども悪くなかったので、とりあえずこのまま真面目に勉強を続けていれば、MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)ランクのどこかには合格できるんじゃないかと思っていました。

相変わらずのマイペース。

冬以降に、現役生が成績を伸ばしてくるものだということも知らずに…

こんな風に書くと、受験期後半もお気楽に過ごしていて落ちたのかなーと思うかもしれませんんが、実際はそうでもありませんでした。

受験に関して楽観的に考えている反面、精神状態は最悪でした。

理由は、強い孤独感と家族との不和によるもの。

バイトを辞めてから日常的関わるのはせいぜい家族くらい、という状態になり、非常に孤独で…

しかも、その家族ともその時期はうまく行っていなかったので、精神的には相当辛かったです。

言い訳のように聞こえるかもしれませんが、受験勉強の追い込みの大事な時期に精神状態が不安定だったことも、勉強に集中出来ない理由の1つではあったと思います。

私が思う、宅浪の心得。

私の宅浪生活はざっとまとめると以上のような感じでした。

これらを踏まえて、宅浪を考える際に心得ておいた方が良いことについて書いてみたいと思います。

①マイペースな人は宅浪はやめておいた方がいい。

宅浪のウィークポイントは、周りから受験の情報が入ってこないことです。

通常の予備校に通うタイプの浪人生であれば、講師や友人から直接様々な情報が入ってくるため、頑張らなきゃと思ったり、このままで本当に合格するのか?と良い意味で焦ったりということがありますが、宅浪の場合それが起きにくいです。

それでも積極的に周囲の情報を集めるタイプであればまだ良いです。

ですが、元来マイペースなタイプはそういったこともしないため、周りから取り残される形になります。

焦る必要はないですが、何の危機感も持たずに、頑張ってるんだから合格するはず、などといった思考を持つのは非常に危険です。

②要領が悪いタイプも宅浪はやめておいた方がいい。

要領が悪い=目標達成のための最短ルートを自力で見つけることが難しい、ということです。

現役の時も宅浪時代も、私は基本的に真面目に勉強していました。

でも、今思うと、志望校合格のための最短ルートの勉強法ではなかったと思います。

時間ばかりかけて無駄な勉強もたくさんしていたし、受験直前期になっても志望校合格にフォーカスした勉強法を自力で見つけることは出来ませんでした。

(それでも一応頑張ってたので、なんとか合格するんじゃないの?とは思ってたけど。)

要領の良い人なら、自分で志望校合格のための勉強法を編み出すことが出来るので、宅浪でも良いです。

でも、要領が悪い人の場合はそれが無理なのです。

要領の悪い人は、予備校に通い、受験に合格するためのノウハウを教えてもらい、合格ための最短ルートへ導いてもらうのが一番です。

でないと、努力をしたところで、無駄になる可能性が高いと思います。

③孤独に耐えられる鋼のメンタルが必要。

宅浪は孤独との闘いです。

通常の予備校に通う浪人生であれば、同じように浪人している仲間が周りにいますが、宅浪の場合それがいません。

私の場合は、同じ宅浪の仲間が2人もいたのですが、それでも家が遠かったため日常的に会うことは少なく、孤独な気持ちはありました。

もしも全く周りに宅浪仲間がいなかったら…あの孤独感はもっと大きかったと思います。

でも、確率的には、周りに宅浪仲間がいない可能性の方が高いです。

私の知っている限り、同級生では宅浪経験者はあの2人以外にいないですし。

ただ、ネットが普及している現在は、私が受験生だった頃とは違って、仲間を見つけることも簡単に出来るのかもしれません。

でも!受験生なんだからネットにうつつを抜かしていてはいけません。

…となると、やはり、孤独に耐えられないと宅浪は難しいと言えると思います。

一緒に住んでいる家族との距離をうまく取る能力も要求される。

宅浪をすると、家族との摩擦がおきやすくなると私は思います。

理由は2つ。

①受験勉強のストレスで通常時よりもイライラしやすいから。(子だけでなく親がそうなる場合も)

②家にいる時間が学生時代よりも長くなり、必然的に家族との接触時間も増えるから。

どっち不可避な問題です。

①は宅浪かどうかは関係ないですが、②は予備校に通っていれば多少は回避出来ます。

でも、宅浪だと接点があるのは家族だけという閉鎖的な状況が生まれ、より家族関係が悪化しやすいのです。

家族とうまく距離を取る…

あんまり関わらない、というのが一番ではないかと思います。

私は宅浪生活後半も週の半分くらいは1日中家にいましたが、今考えると、極力自習室に通い、家族と顔を合わせる時間を減らせば良かったと思っています。

とはいえ、自習室も休みがあるし、朝から晩までやっている訳ではありません。

自習室が空いていない時間はカフェやファーストフードで勉強を、といったこともお金がない宅浪生には無理な選択です。

(だいたい、宅浪してる理由って、ほとんどが予備校に通うお金がないから、な訳だし。)

現実的にはどうすればいいか?考えてもなかなか難しい問題です。

でも、だからこそ肝に銘じておいて欲しいことだと思います。

結論。宅浪はしんどいので、予備校行けるなら行きましょう!

以上、長くなりましたが、簡潔にまとめると、

宅浪はとにかくしんどい!

浪人する場合、可能なら、予備校に行くことをオススメします!

でも、無理なら、ある程度覚悟して宅浪に臨むべし!

そんな感じです。

ま、でも、書いてて思いましたが、頭良ければちゃんと合格するんだろうなとは思いました(^^;)

どれくらいの能力で、どこを目指すかにもよるでしょうけど。

受験に失敗してるのに書いてるので、説得力がないような…

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コメント

  1. yuko より:

    宅浪されてたなんて強いですね!
    ただ、バイトと勉強の両立は、ある意味効率的と言えるかもしれないですよね!
    私は高校時代に、学校とバイトを両立してましたが、当時の成績はとても良かったです!平日はわりとバイトに入る日が多かったですが、時間が無い!と思う分、時間を大切に勉強をするので、成績を維持することが出来たのだと思います。
    宅浪の場合は、特に!じゃないですかね。
    思春期で家族との距離感も難しい時期、いい経験だったと思いますよ!

    • あやぞぅ より:

      yukoさん>
      コメントありがとうございます。
      確かに宅浪は良い経験でした。
      辛くもあったし、受験も成功はしてないですけど、学んだことは多かった気がします。
      高校生活とバイトの両立も大変ですよね。
      しかも、成績も良かったなんて…すごいです!
      ある程度時間に制約があった方が効率的に使えたりするのかもしれませんね。
      あとは本人次第でしょうけど。
      浪人とは全く違いますが、今の私の時間はある!やらなければいけないこともある!という状況なので、昔の反省を踏まえて時間を有効に使って頑張りたいなーと思います。

  2. ひろちゃん より:

    こんばんは。
    宅浪のの心得が分かりやすく書けていて宅浪のかたには参考になりますね。
    人生に無駄なことは何一つありません。
    あとは、乗り越えるのみ。
    私も修行中、頑張ります。

    • あやぞぅ より:

      ひろちゃんさん>
      コメントありがとうございます。
      少しでも、宅浪を考えている人の役に立てばと思って…
      というのもありますが、ただ単に書きたかっただけ、というのもあります。
      修行中…私もです。
      お互い頑張りましょう♪