こんにちは。
先日、こんな記事を書きましたが~…
銀行員あるある~元銀行員(支店勤務・内勤・窓口&後方事務担当)が語る実態とは~
あの記事の中にも書きましたが、銀行員あるあるの1つに、
『銀行員ドラマ、みんな密かに見てる』
というものがあります。
私も例外ではなく、銀行で働くようになってから(そして辞めた今も)、
銀行員ドラマは必ずと言って良い程見てきました。
やっぱり自分の知ってる世界ですからね~
見てて面白いし、どんな風に描かれているか気になりますよね。
…という訳で、今回のテーマは、
元銀行員がオススメする銀行ドラマ5選
です。
銀行員ならではの目線でのチョイス…と言いたいところですが、個人的な趣味も結構入ってしまってるとは思います(笑)
では、どうぞ~
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①半沢直樹
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銀行員ドラマと言えば…まず一番にイメージするのが『半沢直樹』ではないでしょうか?
『半沢直樹』は2013年7~9月にTBSで放送されていたドラマです。
(日曜9時~ いわゆる日曜劇場の枠)
原作は池井戸潤さん。
主演の半沢役は堺雅人さんが演じていました。
視聴率がものすごく良くて、「倍返しだ!」などの決め台詞(?)も流行り、社会現象になりましたよね。
誰が見ても面白いと思いますが、銀行員から見ても本当に面白かったです。
以下、『半沢直樹』の好きなポイントです。
【好きポイント①】大部分はドラマだからこその展開…なんだけど、細部にはリアリティーもある。
『半沢直樹』って、展開がすごいですよね。
だまし取られた融資を回収するために朝から晩まで奔走して、上司に啖呵を切って、時には国税局相手にも宣戦布告したりもして…
まー、そういう痛快な展開の大部分はドラマだよなぁ~という感じでしたが、(そしてそれが良かったのですが)
細かい部分はリアリティーがあるところも多くて、個人的にはそれがすごく面白かったです。
たとえば…
・上司が言うことが絶対な空気感
・部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任
・晴れてる時に傘を差し出して、雨が降ったらとりあげる…的な銀行の企業文化
・偉い人が曲者ぞろい(嫌なヤツばっかり)
etc
『半沢直樹』の世界=銀行の世界そのまんまだ~とは思いませんが、彷彿とさせる部分はありましたねー。
殺伐とした空気感の支店にいた時を思い返すと…リアルな部分もかなりある気がします。
(まぁ、常に殺伐としていた訳ではないですけど)
だから、すごく面白かったというものあるんですよね。
【好きポイント②】主人公の倍返しが見ててスッとする!
上にも書いた通り、細かい部分は絶妙にリアリティーもある『半沢直樹』の世界ですが、
唯一良い意味でリアリティーないなと思うのが、主人公の『倍返し』。
「やられたらやり返す…倍返しだ!」…なんて、あんな風に上司に啖呵を切ることも、
その『倍返し』を実行するために、自由闊達に飛び回る(=ほとんど支店にいない…融資課長なのに)ことも、
どちらもリアリティーはありません。
あんな銀行員、存在しないし、いたらたぶんクビです(笑)
でも、だからこそ、良いんですよね~
現実にはいない、でも、私たちの想いを代弁してくれてるかのよう…!
倍返しだ!くらい言ってやりたいよな~
いつも威張りちらしてる上司、私も半沢みたいに啖呵をきってギャフンと言わせてやりたいよなぁ…
そんなことをよく思っていました(笑)
出来ないことをやってくれる、『半沢直樹』の倍返しは、日曜の夜になかなか痛快でしたね。
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【好きポイント③】半沢、大和田常務をはじめ、出てくる人のキャラの濃さがすごい!
『半沢直樹』は出てくるキャラが濃くて、面白いですよね。
主人公の半沢もまぁそうなんですけど、それよりも、いわゆるラスボスだった大和田常務(演・香川照之さん)がすごい!
ラストの土下座させるシーンは名シーンですし、あのキャラの濃さは本当に素晴らしいですよね。
また、ラスボスに至る手前のサブキャラのような敵、嫌な奴ポジションの人たちもすごくて。
半沢のいた西東京支店の副支店長役の宮川一朗太さんとか
人事部次長の小木曽役の緋田康人さんとか。
(もはや俳優さん名で言いたい…笑)
特に小木曽が机をどんどんやるのは忘れられません。
印象は超キョーレツでしたね。
そんな強烈キャラ達を半沢が痛快にやっつけていく姿が面白いのです。
ま、これは、もはや銀行員から見た云々は関係ないですけどね。
②花咲舞が黙ってない
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『花咲舞が黙ってない』は、2014年と2015年に日本テレビで放送されていたドラマです。
第一シリーズ…2014年4月~6月
第二シリーズ…2015年7月~9月
こちらも『半沢直樹』と同じで、池井戸潤さんの小説が原作。
『半沢直樹』が好きだったので、当時、これは絶対見なければ…!と思って見ていた記憶があります。
主人公の花咲舞を演じているのは、杏さん。
あー、杏ちゃん好きだから見始めたっていうのもありましたね。
以下、『花咲舞が黙ってない』の好きなポイントです。
【好きポイント①】若い女性が主人公の銀行員ドラマというのが良かった。
まず、主人公が若い女性行員っていうのが良かったです。
まぁ、そこはなんといっても、自分が女性なので~
それに、同じ銀行でも、男性から見た世界と女性から見た世界はやっぱり少し違うので(銀行が古い体質を色濃く残してるせいもあるから余計かも)
そういう意味では『半沢直樹』よりも『花咲舞』の方が、あるある~などと思える部分は多くて、面白かったですね。
そもそも、『花咲舞』がどんなドラマだったかを簡単に説明すると…
・花咲舞は入行5、6年目の銀行員
・支店勤務でテラー(窓口)などを経験した後、本部の臨店班に異動
(臨店=いろいろな支店を回ること)
・問題が起きた支店を回りつつ、その諸問題を解決するために奔走する(with 相棒の相馬さん)
すーごいざっくり言うと、そんなお話。
これね、支店勤務経験やテラー経験あるあたりが、個人的には共感ポイント多かった理由かと。
主人公は本部勤務ではあるけど、現場(支店)で働く一行員の目線から、諸問題に切り込んでいってるから面白いんですよね。
支店の人が足りなくて、花咲舞が支店にヘルプにいくシーンなんかもあって、
窓口でお客様とやりとりしたり、後方事務で伝票打ったりしている姿も出てきたりして、
そういうのもなんか、わー現場と同じだーと思うことが多くて、面白かったです。
【好きポイント②】花咲舞が解決する諸問題が、リアルに身近でありそうな感じで面白い。
①でもチラッと書きましたが、
このドラマは、本部の臨店班の花咲舞&相馬さん(演・上川隆也さん)が、さまざまな支店で起こる諸問題に介入し、解決していく…というようなお話。(基本、一話完結)
ドラマに出てくる『支店で起こる諸問題』が、現役銀行員の立場から見ても、なかなかリアルで身近で面白かったです。
投信の解約をめぐるトラブル、現金や手形の紛失、現金事故(違算)、個人情報の漏洩、支店内でのパワハラ・セクハラ…etc
本当に、実際ありそうな問題も多くて、まぁ、当然ドラマっぽい部分もあった訳なんですけど、ギリギリのところでしっかりリアリティーもあって良かったです。
あるある!ってすごい思いながら見てました。
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【好きポイント③】舞&相馬さんコンビがすごく良い!お父さんとの3人でのやりとりも◎
このドラマはいわゆるバディーものです。
コンビの相手は相馬さん。
舞と同じ支店で働いていたこともある、40代・バツイチ、出世コースからはずれた銀行員。
この2人のコンビがいいんですよね~。
タイトル通り『黙ってない』で突き進んでいく主人公・舞と、舞に振り回されながらもさりげなくアシストし、諸問題に切り込んでいく相馬さん。
2人のかけ合い(しゃべり)が絶妙で大好きでしたねー。
ものすごくいいコンビ!
あとは、舞の実家の小料理屋で、舞、相馬さん、舞のお父さんの3人がやりとりするシーンも大好きでした。
いやー、お父さん役の大杉漣さんがね…すごーく良かったんですよね。
「舞はバンカーの妻になりたいんだろ」的な話をいつもしててねー…
大杉漣さん亡くなった時、何がショックだったって、もう舞のお父さん役をやるの見られないんだ…って真っ先に思いましたもん。
それくらい、このドラマになくてはならないシーン、大好きな部分でしたね。
③よつば銀行 原島浩美がモノ申す!
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『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!』は、2019年1月~3月に、テレビ東京系列で放送されていたドラマです。
正直、始まる前には、タイトルが花咲舞のパクリっぽいな…とか思ってしまっていましたが、見てみたら面白い…!
という訳でランクインです。
ちなみに、こちらの原作は漫画だそうです。
『この女に賭けろ』という作品で、『モーニング』で連載されていたものだそう。
【好きポイント①】バリキャリなはずなのに親近感わく主人公。
このドラマは、トラブルメーカーと噂される主人公・原島浩美が、業績不振でつぶされそうな台東支店に営業課長として赴任し、「恐れながら申し上げます」を決め台詞に、ふりかかる諸問題に臆せず切り込んでいく…そんなお話。
見始める前は、ガンガン行く感じの主人公なんだろうな~、半沢直樹の女版みたいな感じなんだろうな~、と勝手に思っていたのですが、
(女性総合職で営業課長だし、「恐れながら申し上げます」が決め台詞だし、演じてるの真木よう子さんだし)
ガンガン・バリバリ系ではなく、柔らかい感じのキャラクターで、そこが良かったです。
臆せずやっちゃうんだけど、そんな無理やり突き進むようなキャラクターじゃないんですよね。
元銀行員からすると、そこはリアリティーないと言えばないのですが(銀行の場合、営業課で上へ上っていけるような人はやっぱりバリキャリ系が多いので)、
個人的にはそれが良かったです。
ただ、あの独特な喋り方は好き嫌い分かれるかもしれないとは思います(笑)
【好きポイント②】悪人がそんなに登場しない…というか、実は悪人じゃなかったという展開になるのが斬新。
銀行ドラマと言えば、とにかく悪人が登場するイメージ、あるのではないでしょうか?
『半沢直樹』なんかまさにそうだし、『花咲舞』も『半沢』ほどではないにしろ、いく支店いく支店で悪い奴が結構登場しますよね。
でも、『原島浩美』の場合は…悪人はそんなに登場しません!
いや、登場しない訳ではないのですが、物語が進むにつれて、どんどん原島浩美の味方になっていって、実は悪い人じゃなかったんだな~という展開になるんですよね。
最初は原島を疎ましく思っていた同じ営業課の人達が心を通じ合わせていく展開はなんとなくわかるんですけどね、
それだけじゃなくて、大抵は悪人に描かれがちな支店長・副支店長さえも、最終的には原島の味方になり…めちゃくちゃ良い雰囲気の支店になっていくのです。
ある意味、すごい…現実もこんな風だったら良いんですけどね(笑)
そして、さらに、悪の親玉的な存在だったはずの島津副頭取さえも、「アレ、この人実は悪い人じゃなかったんだ」という展開になるっていう…
『半沢直樹』的な泥水すする感を期待している人には物足りないかもしれませんが、私はこれはこれで面白かったです。
銀行ドラマのあくどいイメージを覆してて、斬新だなと思いました。
【好きポイント③】原島&加東コンビがイイ。恋愛要素もあり?
このドラマは、主人公・原島浩美が臆せず「モノ申し」、台東支店で起こる様々な問題を解決し、支店の業績を上げていく…みたいな話ですが、
その原島の活躍の裏で暗躍しているのが営業課で原島の部下(だけど原島より年上)の加東さん(演・関ジャニ∞の丸山さん)
この原島&加東コンビ、好きでしたねー。
加東は、一話で原島浩美が台東支店に赴任してきた時、どう見ても嫌なヤツっぽいキャラで登場するのに、
実はお人好しな感じで、あっという間に原島浩美に掌握されて。
原島に振り回されながらも、裏でめちゃくちゃ協力しちゃう…というそんなキャラなんですよね。
このコンビの場合は、『花咲舞』みたいにバディーものって感じでもないのですが、
この2人のやりとり好きでしたね。
喫茶店でナポリタン食べながら作戦会議したりするシーンとかね。
あれ?加東は原島のこと好きなの?みたいなシーンもチラホラあり、恋愛要素もちょっとだけあって面白かったです。
まとめ
以上、元銀行員がおすすめする銀行ドラマ3選でした。
ちなみに、他に銀行員ドラマというと思いつくのは…
『集団左遷』
(2019年4月~6月放送、TBS)
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『紙の月』
(2014年1月~ 連続5回、NHK)
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(※『紙の月』は宮沢りえさん主演の映画版もあります)
『庶務行員 多加賀主水が悪を立つ!』
(単発ドラマ、2017年・2019年、テレビ朝日)
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などですかね。
このあたりは、見てなかったり、イマイチだったりするので、割愛です。
(どれがどうとは敢えて言いませんが…)
読んで頂いてありがとうございました。
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