『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(永田カビ著)の感想。アラサー女子の自己考察に共感…な漫画。

漫画・コミックエッセイ
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こんにちは。

あやぞぅです。

 

昨日も読書感想記事でしたが、今日も読書感想記事。

もう1冊、気になっていた本を読んだので、レビューします。

それはこちらの本。

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』

すごいタイトル!(笑)

あまりにもインパクトあるタイトルだし、本屋で何回か見たことがあって以来、気になってはいたのですが…

 

同じ永田カビさんの別の作品…こちら↓

この漫画をWEBで立ち読みし、ちょっと面白かったので、レズ風俗レポの方を先に読んでみました。

 

先に書いておくと、この『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』は、性やレズ風俗のことがメインテーマの本ではないなと思います。

そうではなくて、作者の人生や内面が赤裸々に綴られた漫画という感じ。

とても面白かったです。

 

…という訳で、今回は、『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』のざっくりとした内容&感想を書いてみたいと思います。

 

 

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『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』のざっくりとした内容(ネタバレあり)

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』は、もともとpixivにUPされた漫画で、480万回以上という驚異的な閲覧数を記録して話題となり、その後単行本として出版された本だそうです。

 

作者の永田カビさんは、28歳、独身で、実家暮らし。

大学を半年で中退した後は、バイトをしつつ生活していますが、拒食、過食、自傷行為、抜毛症などさまざまなメンタルの不調を経験し、生きづらさを抱えています。

メンタルの不調からバイトも続かず、やっと続いたかと思えば、親からの「でも、正社員じゃないでしょ?」という圧力に悩んだり…

稼いだバイト代の一部を家に入れようとしても「正社員になってから」と拒否され働く意味が見いだせなくなったり…

正社員になろうと受けた面接で、本当にやりたいことは漫画を描くことだと気付かされ、バイト生活を続けながら漫画を描き、なんとかデビュー。

でも、漫画家デビューしても思うように行かなくて、精神的にも不安定で、寂しくて…

 

漫画では、生きづらさに苦しみながらも、内省し、自分の本心に気付いていく様子が細かく描かれています。

・親からの評価ばかりを気にし、本当の「私」ではなく、「親から認められたい私」からの要求に答え続けている

・自分で自分を大事に思っていない。何をしても思っても「大したことではない扱い」を自分で自分にしてしまう。だからやりたいことがわからないし、何も考えられなくなる。

・ずっと誰かに抱きしめられたいと思っていた。

・親の期待に応えることが一番になってて、自分の本心を抑え込んでいた。

・一番抑え込んでたもの、それは性に対すること。(親の期待に応える=大人になってはいけない=性はタブー、という感覚だったから)

こんなことに気付くうちに、レズ風俗を利用してみよう!と思うに至るのです。

 

冒頭で、性やレズ風俗のことがメインテーマではない、と書きましたが、レズ風俗についてのレポートは、しっかりと漫画には描かれています。

ただ、性や風俗に対する興味関心を満たしてくれる内容というよりは、ここでもレズ風俗を利用して何を感じたか?という内容が中心になっているなという感じではありますけどね。

 

そして、レズ風俗を利用してみた後、作者はどうなったか…

結論を書くと、劇的で大きな変化があったという訳ではないようです。

ただ、レズ風俗に行ってみた経験を漫画にし、pixivにUPしたことで反応が得られ、いろいろと思うところがあったようではありましたが。

 

ざっと内容を書きましたが、そこまで網羅出来てないので、詳しくは漫画をお読み下さい。

 

 

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『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の感想

この漫画を読んで…率直に面白かったです。

そして、共感出来るところも多々あるなーと思いました。

 

…と言っても、私は、女性が好きな訳でもメンヘラな訳でもないのですが。

 

でも、

寂しさから抱きしめられたいと思う気持ち。

親からの評価を気にして、無意識のうちに行動してしまう気持ち。

自分で自分を認められず、自分のやりたいことがわからなくなる気持ち。

誰かから必要とされたいという気持ち。

強い承認欲求とコミュニケーション欲求。

などといった部分は、すごくわかる!と思ったのです。

 

ただ、今の自分が共感出来るというよりは、大学生の頃の自分とすごく似てる、同じようなことを思ってた、という感じではあります。

とても懐かしい感じがしたんですよね。

 

大学生の頃、私は異常なくらい寂しさを感じている時期がありました。

高校を卒業して、1浪したけど志望校には落ちて、滑り止めの大学に進学。

大学に行ってバイトをして…ごく普通の学生でしたし、端から見たら何もおかしなところはなかったと思うのですが、すごくすごく寂しかったのです。

人間関係がどこか希薄だったことや、自分に自信がなかったこと、彼氏はおろか好きな人も出来なかったことなどが原因だったのかも、と今となっては思います。

 

好きな男性が出来なくて、もしや私レズなんじゃ?と思ったことも実はあるので(!)、そのあたりも共感できてしまうポイントではあったりするんですよね~…

その後ほどなくして彼氏が出来て、自分の中のレズ疑惑は晴れるのですが。

 

ただ、私も、すごく寂しかった時期を経てあまり寂しさを感じなくるまでには、紆余曲折ありました。

上には私はメンヘラではないと書きましたが、体を壊して精神を病んで…みたいこともありましたしね。

(ただし、『病む』のレベルが違いますが)

 

それを踏まえて考えると…

同じような経験がある人、寂しさや生きづらさを感じたことがある人にとっては、共感出来る部分もあるのではないかなと思います。

 

 

あとは、作者が悩みながらも少しずつ自己理解を深めてゆく姿が純粋に面白いなとも思いました。

洞察がするどいというか、自己分析能力がすごく高い方なんじゃないかなと思います。

そういったことがわかりやすく面白く漫画に描かれて、とても読み応えがある1冊でした。

 

まとめ

以上、永田カビさんの『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』についての感想でした。

出版元のイースト・プレスのHP上には、ダイジェスト版もあります。(一部読めます。)

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ|MATOGROSSO

 

また、紙の本だけでなく、電子書籍もあります。

 

次は、同じ永田カビさんの『一人交換日記』の方もじっくり読んでみたいなーと思います。

こちらはこちらで、永田さんの病み具合がなかなかハードではありましたが…

(WEBで立ち読みした限りでは…の情報ですが)

 

読んで頂いてありがとうございました。

 

 

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