『持たない幸福論』(pha著)の感想。自由に生きるための居場所作りのコツとは…

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こんにちわ。

あやぞぅです。

 

以前こんな記事を書きましたが…

phaさんの著書『ひきこもらない』の感想。ふらふらするのって魅力的かも…

同じphaさんの、別の本を読みました。

 

『持たない幸福論』という本です。

 

この本を一言で言うと…

家族やお金や社会に縛られずに、自由に生きていくための考え方やコツが書いてある本

という感じでした。

 

 

前回読んだ、『ひきこもらない』

は、どちらかというと、ちょっとゆるめのエッセイという感じですが、この本はエッセイではなく、がっつり持論が展開されている本で、面白かったです。

…という訳で、感想書いていきたいと思います。

 

なお、少しネタバレがあります。

ご理解頂ける方だけお読み下さい。

 

 

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著者のphaさんとは?

『日本一有名なニート』と呼ばれている方です。

ニートとは、『就学、就職、職業訓練のいずれもしていない15歳~34歳の人』と定義されています。

現在30代後半のphaさんは、正確には年齢的には該当しないのですが…

(ご本人出演のドキュメンタリー番組の中で、ご自身でもそんなこと言ってましたが)

今でも、超有名なニートとして知られている方です。

 

 

とはいえ、phaさんは、一般的にイメージするニートとはだいぶ違う感じです。

一般的なニートのイメージって、働かないで、実家の部屋にひきこもり、親に養ってもらって生きている人、という感じだと思うのですが…

phaさんは、シェアハウスを運営し、ブログを書き、書籍も出版し、メディアにも出て、時には講演などもして…と、かなりいろいろな活動をされている方です。

 

phaの日記(phaさんのブログ)

 

それだけ活動しているなら、それは働いているとも言えるんじゃないの?という気もしますが、積極的には働きたくない、毎日ブラブラしていたい、だるいが口癖、みたいな感じなので、精神性がニートということなのかもしれません。

 

 

あとは、一番最初に出された著書が、『ニートの歩き方』という本。

この本が有名だからということもあるのかも。

(ちなみに、この本の時は年齢的にはニートな訳です。)

私はだいぶ以前に読んだので、細かい内容は忘れてしまったのですが…

かなり面白いなーと思うと同時に、わりと衝撃を受けたことを覚えています。

 

こんなニートっているのか!こんな生き方もアリなんだ!と思って。

サブタイトルにもある通り、積極的に働かなくても、お金が少なくても、楽しく生きているよ~という様子が書かれている本だったから。(たしか)

 

でも、詳しい内容は本当に忘れちゃいました…

近いうちにまた読み返したいな~と思います。

 

 

『持たない幸福論』概要

この本は、前回私が読んだ『ひきこもらない』とはまた違ったテイストで、お金や家族や社会に縛られずにどう生きるか?ということについて書かれている本でした。

 

具体的に言うと…

今の社会で当たり前とされている生き方…学校を卒業して就職して生きていくために働いて、結婚して子どもを産んで育てて、というような生き方は万人にとって幸せな生き方なの?

こう生きなければならない!っていう固定観念が苦しくさせてるんじゃないの?

という問題提起がされています。

と同時に、どう考えれば、その固定観念に縛られずに生きられるか?ということについても書かれている本でした。

 

この本、かなり幅広い内容のことが書かれているので、全部を網羅するのは難しい…

ですので、発売元の幻冬舎のHPに載っていた、書籍詳細を引用しておきますので、見てみて下さい。

 

僕はいわゆる「真っ当」な生き方から逃げて楽になった――

もっと自由に、伸び伸びと。
京大卒・日本一有名な”ニート”が提唱するこれからの生き方。

・生きるのがつらそうな人がこんなに多いのはちょっと変だ。
・「正社員にならねば」「結婚しなければ」「子どもを作らねば」「老後に備えなければ」「貯金しなければ」……「こうあらねば」が人を追い詰めている。
・お金があればみんな幸せになるんだろうか?
・いや、お金で解決できるのは、うまく稼げる一部の人だけだろう。
・生きるのが苦しくなったときは、世間の価値観や周りの意見にとらわれずに「自分が何が好きか」という感覚をしっかり持つことが大事だ。
・僕の場合は好きなものはインターネットだった。ずっと嫌々ながら勤めていた会社を辞めて、それ以来八年間定職に就かずふらふらとした生活をしている。
・会社や家族やお金に頼らなくても、仲間や友達や知り合いが多ければわりと豊かに暮らしていけるんじゃないだろうか。
・生きていく上で大事なのは他者との繋がりを保ち続けることや社会の中に自分の居場所を確保すること。
・いわゆる「普通」とされている生き方以外にも、世界には生き方はいくらでもある。
・今はもう終身雇用で何十年も雇われるのを目指す時代でもないし、家庭を持てばその中で何十年もずっと安定が続くと安心できる時代でもない。
・だから、仕事がしんどくなったら数カ月や数年しばらく休んだりとか、元気が出たらまた社会に出て働いたりとか、
一緒に暮らす相手も状況に応じて柔軟に組み替えていったりとか、そういうのを流動的に選べばいい。
・世の中は「三歩進んで二歩戻る」くらいの感じで少しずつしか変わらないけど、確実に少しずつは変わっていく。

 

(出展:持たない幸福論・書籍詳細

 

一番印象に残ったのは、居場所の作り方についての部分。

まっとうに社会で働くこと、家族、お金、そういったものに縛られないためには…という部分も興味深かったのですが、個人的に一番印象に残ったのは、居場所の作り方について書いてある部分でした。

本の中の、わりと最後の方。

第四章に書かれています。

 

こう生きなければならないっていう、今の社会の『普通とされていること』に従って生きなくても…

目一杯働かなくても、家族を作らなくても、お金があんまりなくても、意外と生きていける。

でも、社会の中に居場所がなければダメ。

会社や家族という居場所、それは良いところもいっぱいあるけど、それだけに頼るというモデルは破綻をきたしつつあるし、それだけに頼るのはリスクが高すぎる。

だから、それらとは違う第三の居場所を皆が持って、流動的に自由に居場所を変えていける生き方、それが理想的だ。

…というようなことが書かれています。

(注:私なりの捉え方なので、かなり意訳が入っています。)

 

 

本当にその通りだなーと思うと同時に、具体的な居場所を作るための方法・考え方がとても興味深かったので、以下からちょっとまとめてみます。

 

居場所の作り方に関する10の考え方。

①複数の場所に顔を出す

→メインは家族・会社、サークルの3つで、他に年に数回参加出来る居場所を作る、など。ネットやSNSをうまく使うことも大事。

 

②合わない人とは棲み分けをする

→合わない人とは距離を取る。いかに人とつながるも大事だけど、合わない人といかにつながらないか、も大事。いろんな場所へ行ってみれば良い。

 

③人の流動性を保つ

→いろんな人がいろんな場所へ出たり入ったり出来るようにする。閉鎖的にせず、ある程度人の出入りがある方が良い。

 

④ゆるさを保つ

→グループ内部は統一しすぎず、適度にばらけていて、ゆるい感じの方が良い。

 

⑤自分が主催者になる

→意外だけど、すでにあるコミュニティーに入っていくより、自分が主催者になってしまう方が楽だったりするそう。また、皆が交代で主催者になることで、「みんなで場を支えていこう」という意識が高まり、良いコミュニティーになることもある。

 

⑥空間(ハコ)をキープする

→集まれる場所が、実際の空間としてあった方が人が集まりやすい。特定の家やお店でなくても、「とりあえずそこへ行ったら知っている誰かがいそう」という場にするのが良い。

 

⑦用がなくても気楽に集まれるといい

→居場所というのは、何かするために集まるのではなく、特に用がなくても居ていい場所のこと。ただそこにいること、集まることが目的であることが理想。

 

⑧みんなで一緒にすることがあるといい

→ただ人が集まって交流を!と言われても難しいので、みんなで一緒に出来る何かがあった方が良い。何か共通の趣味や好きなものなど。

 

⑨人の悪口はほどほどにする

→辛いことがあった時に心を楽にするための愚痴はまだいいけど、内部の結束を高めるために外部の敵を攻撃する、というようなのは良くない。

 

⑩滅びたらまた新しいのを作ればいい

→コミュニティーは常に変化していくもの。居心地の良かった場所も時が経てば変わる。それを当たり前のこととして受け止め、ダメになったらまた作る、というくらいのゆるく柔軟な気持ちでいることが大事。

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居場所を作る上でもゆるさが大事?

この部分を読んで思ったのは、居場所を作る上でも、良い意味で『ゆるさ』が大事なんだな~ということです。

 

閉鎖的でなく流動的に人が入れ替わって、内部も統一せず、特別に用がなくても行くことが出来て、行けば誰かいるんじゃないかな?という場所にする。

もし、その場所がダメになっても、また作ればいいや、くらいの気持ちでいる。

 

これって、家族や会社とは真逆ですよね。

親子関係も会社での人間関係も、固定的で、場合によっては閉鎖的で、行ったり行かなかったりで良い訳じゃなくて、毎日のように顔を合わせなきゃいけなくて。

一度関係が壊れてしまったら大変だから気も遣うし、もし合わない人がいても簡単に離れることも出来ない…

 

家族でも会社でもない居場所を作るべきだっていう理由もよくわかりました。

家族や会社しか居場所がなかったら窮屈すぎるもん。

また、そもそも既存の家族や会社に属することが苦手な人にとっては、既存の居場所がある人以上に、こういったところがあることが大事なんだなって思いました。

ゆるい居場所があるっていうことは、生きていく上でのセーフティーネットなんですよね、きっと。

 

 

…とそこまで考えて、会社でも家族でもない居場所、私ないなぁ~ということに気付いてしまいました(笑)

会おうよって言って会う友達はいても、phaさんがこの本に書いているような、流動性のあるゆるい居場所って持っていないなって思います。

 

①の複数の場所に顔を出す、っていうのが、仕事と通勤で疲れていた会社員時代の私には無理だったんですよね。

1人でいる時間がないと耐えられない内向型人間だったので、1人でもくもくと好きな作業をする時間も、どうしても欲しかったし。

でも、会社辞めた今なら、時間はあります。

読んでたら、私も居場所が欲しくなりました。

居場所づくり?居場所さがし?してみたいな~って思いました。

 

まとめ

以上、『持たない幸福論』の感想でした。

phaさんの本は面白いなーとホントに思います。

無職になったから余計かな?(笑)

 

『ニートの歩き方』もそうかもしれないけど、今の社会のあり方が窮屈に思えたり、生きていくのがツライと思う人は、読んだらきっと希望が見えてくる本だと思います。

私は今、社会からドロップアウトして楽してるからアレだけど…

でも、無職ライフの不安も少しは楽になるような気がしました。

 

あと1冊、コレも読んでみたいな~

 

また読んだらレビューしたいと思います♪

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コメント

  1. マッキー より:

    あやぞぅさん ごきげんよう。
    いつのまにか自分で自分を縛って
    一般社会的に“良いとされる生き方”を
    していた事を痛感しました。
    ゆるく、自分らしく生きればいいんですね。
    気持ちが軽くなりました。
    素敵な本をご紹介頂き、ありがとうございました。

    • あやぞぅ より:

      マッキーさん>
      コメントありがとうございます。
      そうですよね~、自分でも気付かないうちに、こうあるべきという価値観に縛られてしまっているものなんですよね。
      今の社会の問題の多くはそれが原因な気がします。
      何かあって自分がつまずくと痛感するんだけど、本当はその前に気付いて、みんな良い意味でゆるく生きられたら良いのにと思います。
      ご興味ありましたら、是非読んでみて下さい。

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